選択の基準
07.02.10
価値観というと、抽象的で漠然としており、経済合理的に捉えることが難しいため、ビジネスの世界では、それほど重視されてこなかったのが現実だ。
しかし、実際のところ、価値観はビジネスの中で、重要な意思決定を左右する基準となる。「何を大切にするか」とは、表現を換えれば、優先度を決める基準であり、選択の基準であるからだ。
ビジネスにおける意思決定は、価値観のような曖昧なものによるのではなく、もっと論理的であるべきではないかと思われるかもしれない。しかし、論理だけでできる意思決定は、意思決定とは呼べないようなものだ。
ビジネスの場での人による重要な選択は、価値観に基づいて行われると言ってよい。問題は、その価値観が外部から持たされた外発的価値観か、自分自身の内的動機に基づく内発的価値観かの違いにある。
外発的価値観は、ほとんどの場合、組織の価値観である。それは、組織風土のように目に見えない形で存在することもあれば、経営理念として明文化されていたり、人事制度の中に埋め込まれていたりすることもある。このような外発的価値観は、意識的・無意識的に人の選択を左右する基準になっている。
自己理解の対象として重要なのは、人によってそれぞれ異なる内的動機に基づく内発的価値観である。それは、外発的価値観をすべて取り払ったときに、一人ひとりが何に重きを置くかを示すものだ。